
「漆黒」とは、この世界において最も深い黒を指す言葉。単語にある漢字からも分かる通り、言葉の源流には「漆」がある。漆の黒さは、紙に刷られた黒色もしくはモニターに映された黒色では表現ができない。数ある日本各地の漆の産地の中において、その「漆黒」を「今」を映す美しいフォルムにのせている器は多くはない。山の中の小さな漆屋を営む男が、つくり出す漆黒の世界、彼の漆づくりへの目線は、古いしきたりから未だ抜け出せぬ業界において、際立つものである。
Q、もともと漆に対しての興味というのはあったのでしょうか?
A、いいえ。父親の仕事を見ていても、辛そうだし、止まっていた。だから、父親がはじめた漆器屋を継ごうという気持ちは全然ありませんでした。もともと大学で言葉を学び、広告の仕事をしていたんです。
Q、では、広告の世界では、ものづくりにつながるようなデザインの仕事をされていたのでしょうか?
A、いいえ。最初は、コピーライターからはじめて、その後はプランナーになりました。自分でデザインをするということはなかったですね。メディアのプランニングをしたり、どうモノを売るかを考えてあげたりする仕事で、労働時間は長かったですね。月400時間位は働いていました。続きはPingMag MAKEで