空想マガジン
デザインの舞台裏 第10回 
能登夫妻
能登夫妻。「のとふさい」と読みます。これが能登大次(ひろつぐ)さんと美代さん、お二人の関係であると同時に、チーム名なのです。ユーモラスでほんわかした名前同様、お二人の雰囲気もなんともふんわり。能登夫妻は「シキサイ」というTシャツブランドを展開しつつ、ロゴマークの制作やポスターなどのグラフィックデザインも手がけ、そして空想生活のでんきTVとすまいTVにもデビュー! ほんわかしつつ、地に足ついたデザインで、幅広く活動しているお二人です。
能登夫妻

デザイン、Tシャツ、世界史!?

二人は金沢のデザイン学校「KIDI PERSONS」で学んだ後、大次さんはオランダの「アイントホーフェン・デザインアカデミー」のマスターコースへ留学、美代さんは日本にとどまり服飾をさらに学んだそうです。美代さんが服飾を学んだことが、現在の「シキサイ」につながりました。 「コンピュータを使うより、手が動いちゃうタイプです」という美代さん、Tシャツのイラストはすべて手で描いているそうです。 そして大次さんはKIDIの前はなんと故郷仙台で世界史の先生をしていたというユニークな経歴の持ち主。このフットワークの軽さが、現在のデザインにもいい影響を与えているに違いありません。 「デザインしていると、新しいことを思いつく瞬間がありますよね。アドレナリンがわーっと出てくる、あの感じが好きなんです。そこから次のステップに行くと、現実に直面して大変なこともあるけれど、あの瞬間の面白さがあるから、デザインが好きなんです」と大次さん。歴史とデザイン、一見つながらない気がするのですが、大次さんにはどこかでつながっていそうです。

床置きならぬ天井置き

能登夫妻の事務所は自宅と兼用。最近家族の仲間入りをした子犬「とろ」とともに、職住接近の生活です。 「家電製品って、増えるばかりですよね。私たちも同様で、床にどんどんものが増えていってしまうし、形もバラバラにそれぞれが主張しているのが気になりませんか? でんきTVで提案している『ペンダント家電』は、そんな生活を変えようという提案です」と美代さんと大次さんが揃って説明してくれたのは、ペンダント照明のように天井から家電を吊すという斬新な提案です。除湿器、加湿器、スピーカー、空気清浄機に扇風機、たしかに家電製品で床は占領される一方。それを天井から吊すとはナイスアイデア! 商品開発に名乗りを挙げてくれるメーカー、いませんかー? もうひとつ、すまいTVで提案しているのが「ぼくのストリート」。 「これはパズルカーペットで、毛足の長さの違いで道路に見立てているんです。リビングという一つの空間に、大人のインテリアと子供の遊びが程よく溶け合ったらいいな、というものです。子どもが楽しめて、でも大人の居場所としても成立していることが、ふだんの生活で大事だと思うので」と大次さん。可愛さやカラフルさとは別の視点から、子どもにアプローチしているのです。1ピースずつ取り外せるから、いろんな組合せができて、これは楽しそうですね。

プロダクトという幅の広さ

美代さんは実は大の無印良品ファン。空想生活も「空想無印」をきっかけによく見るようになったそうです。ウェブを見る側だった二人が、デザインを提案することになり、何か気持に変化はありますか? 「ちょっと緊張してます(笑)。商品化したいですし、どんなコメントが届くのかな。でも、プロダクトは解釈の広さが魅力だと思っています。ですから細かなジャンル分けをせず、どんどんトライしていきたいですね」と言う大次さんの横で、ニッコリ微笑む美代さん。この二人のバランス、絶妙です。それがデザインにも効いているんだなぁと思わずにはいられない、能登夫妻でした。


能登夫妻が展開するブランド「シキサイ」のTシャツ。
オンラインで購入することが可能です。

能登夫妻の空想生活への提案はこちらをご覧ください。
ペンダント家電
http://www.cuusoo.com/studio/user/100076/0002/
ぼくのすとりーと
http://www.cuusoo.com/studio/user/100076/0001/