ウィキペディアはとても便利なツール、 みなさんも仕事にプライベートに使っているのではないでしょうか。 単に投げかけるだけの一方通行ではなく、投げられたものを受けたら、 アレンジして返して、そしてまたアレンジして、と繰り返すことが出来る。 アレンジする人数も限定せず、誰もが使えて自由に交換や編集が出来る、広がりのあるツールです。 サイズの大小や長短に関係なく、自分のものでも他人のものでも部品として有用で、 新たな工夫をどんどん加えることの出来る、とても有効な「部品」のようなものだと思いませんか。 「言葉」も共通の言語を話す人にとっては、同じ役割を持っていると言えます。 言葉が言葉を呼び、時代時代で新たな言葉が生まれていく。 ウィキペディアや言語が持つ「自由に交換出来る概念」を、物的社会で成立させるのは難しいのではと思っていたのですが、 歴史を振り返ってみれば、建築家のクリストファー・アレクザンダーが70年代に提唱した「パターン・ランゲージ」のように、 環境というものをパターン化することが行われています。 それはウィキや言語と共通の考え方に思えて、僕を勇気づけてくれます。 というのも僕たち空想生活は、この「自由に交換出来る概念」を、 デジタルとリアルを行き来しながら成立することを目指しているし、少しずつそのシステムを構築している、 その過程にあると思っているからです。 デジタルでみんなの「欲しい」という声を集め、商品化というリアルに落とし込む。 誰もが参加できて自由にやりとりが行えて、アイテムは時間を経るごとにブラッシュアップされていく――。 考え方はハッキリしているものの、誰もが使えるツールとなるまでには、課題があると思っています。
リアルの世界でウィキペディアのような存在って何だろうと、身の回りを見渡してみました。 建築の構造、たとえば2×4のようなシステムは、ウィキっぽいですね。 無印良品のアイテムも、自分なりに新たな解釈を加えてシステム化できるという意味ではウィキに近い。 そしてレゴ! プラスチック製ブロックに子供の時から慣れ親しみ、そして大人になってからの方がレゴが好き、 という「レゴマニア」状態の人が、僕のまわりには結構います(僕もかなりその域に近い)。 機能を持っているツールではありませんが、手に取った瞬間から解説書なしに使い方が分かって、 想像力さえあれば誰でも自由に組み立てていける。少ないパーツでも膨大なパーツでも楽しめて、 平面も立体も作り出せる。半世紀以上、世界中のレゴファンに愛され、子供に親しまれ、大人が熱狂するアイテム。 思想と技術のミーティングポイントとしてレゴを捉える人もいて、 MIT(マサチューセッツ工科大学)ではプラグラミング言語と連動させる研究も進んでいます。 単なるおもちゃを超えたこのレゴという存在は、僕たちに何らかのヒントを与えてくれている気がしませんか。
この『The Ultimate Lego Book』(Dorling Kindersley)はLEGOの歴史がヴィジュアルメインで綴られていて、 見るだけでワクワクします。背景を理解するには向かないけれども、レゴの魅力の一面に迫ることが出来る一冊です。