
「大きくなったら何になりたい?」幼い頃は将来のことをあれこれ考えていたものです。野球選手、ケーキ屋さん、大工さん、学校の先生……。 本当に大きくなった今、さらなる将来のことを考える機会が減っているかも知れません。でも大人になった今だからこそ、将来に対して大きな夢を抱いて、それを現実のものにしていきたい、そう思いませんか? 1年後、5年後、10年後、そして30年後、あなたは何をしていたいですか。この連載で、一緒にCUUSOOしていきましょう。
――今回話を聞くのは、株式会社ウィル・シード代表の船橋力さん。ウィル・シードは「教育を通じてよりよい世の中に」という船橋さんの考えに基づいて、企業向けの人材開発・人材教育プログラムの開発・提供、そして学校に向けた体感型教育プログラムの開発・提供などを行っている会社です。
「将来に向けての地図は、思い描いています。今僕は37歳ですから、30年後には67歳。それまでの30年間で、同時に複数のことをしてきたいという性分もあって、ウィル・シード以外の会社も設立して、いろんなことを発信していきたいと思っているんです。そして30年後には、国と国をつなぐような役割を担っていたい。ベンチャー企業やNPOの支援もしたいし、学校経営も行っていて、活動は海外に広がっているはずです。そうやって仕事をしながら、プライベートにも時間を割いているでしょうね。マラソンやトライアスロンに挑戦して……宇宙旅行も現実になっているでしょうから、自分も行っていると思います」
――30年後に自分が何をしているか、それを実現させるためには、自分を取り巻く環境が整っていることも必要です。30年の時を経て、どんな社会になっているでしょうか。
「当然ながら、いろんな技術は進化と発展を遂げているでしょう。しかし僕は、それより何より、もっと“まとも”な世の中になっているだろうと思います。自然を大切にするとか、人への接し方とか、本当にベーシックな部分が、まともになるということです。いまとかく言われる格差についても大きな差はなくなっているでしょうし、その上で多様な価値観を持つことが尊重される時代になっているのではないでしょうか。というのも、僕自身はかなり前から世の中はこれからどうなっていくのだろうという危機感を抱いて、社員ともずっと話してきているのですが、危機感がそのまま様々な現実となっている。危機感を多くの人が共有することで、これからはいい方向へ変わり始めると思うのです。その結果、先進国のあり方が変わるでしょう。僕は基本的に性善説を信じているから、そう考えるのかも知れませんが(笑)」
――船橋さんは危機感を持っているからこそ、まともであることの大切さを認識なさっている。未来をしっかり見据えている船橋さんですが、どんなものが「あったらいいな」と思われるでしょうか。
「物欲はあまりないので、日常生活で使う具体的なモノは特に思い浮かばないですね。そして自分自身が欲しいということとは離れるかも知れませんが、世の中がどんどん便利になっていくなかで、『便利じゃないこと』や『大変なこと』を体感できるサービスが今後出てくるのではないかと思います。これまでは、生活のために働くとか、大変な事というのは必要にかられてすることだった。でもこれからは、汗水流したり、一所懸命に何かをする機会が減っていくのではないかという気がします。だからこそ、主体的に大変なことをする機会を欲するんじゃないでしょうか。大変さや不便さがなくなっていくのって、敏感さが欠けていくことにもつながる。大変なこと、不便なことに敏感になるような機会があれば、感動にも敏感になると思うのです」
関連リンク:(株)ウィル・シード